デザインをするとき、言いたい事を伝えるには、表現の構成要素はできるだけ少ない方がいいと考えています。
メッセージをわかりやすくするために、いかに線を減らすか、引き算で考えます。
表現する内容によって、違うやり方をすることもありますが。
先日テレビで、日本料理の野崎洋光さんが「いろいろ入れると不味くなる」と言われていて、膝を打ちました。
逆に、「いろいろ入ってるから美味しい」という人もいます。
確かに、隠し味満載の日本のカレーのような、「なんだかわからないけど美味しい」という美味しさもあります。
でも、僕は、食べている素材が感じられて、「○○(食材)って美味しいね」という料理のほうが好きです。
そして、作り手としては、自分や食べる人が何に対して美味しいと思うのか、解りたいという気持ちもあります。
市販の混合調味料をあまり使わないのはそういう考えからです。
それに実際、いろいろ入れなくても美味しいものは作れます。
例えば
この鰯丸干しご飯。
使っているのは、米と鰯と昆布と塩と醤油だけ。
でも、いい材料を使って、上手にご飯が炊けた時は、本当に感激の美味しさになります。
この写真はちょっと醤油入れ過ぎですけど。
野崎さんはよく「素材の味が大切。味は付け過ぎてはいけない」というようなことをおっしゃいますが、
同じく日本料理の西健一郎さんは「味は付けるのではなく、迎えに行くもの」とおっしゃっています。
なかなか含蓄がある言葉です。
京味はちと無理としても、分けとく山はそのうち行かねば…。