ツジムラの飯でツジメシです。オリジナルを中心に、手の込んだパーティ料理から手抜き日常食までレシピ図解しています。リンク歓迎、ご意見ご感想頂けると大変喜びます。 本業サイトへはこの下から。@tsujimeshi by ツジメシ Calendar
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前回からの続き、調理編です。 さて持ち帰ったすっぽんの包みを開くと、上下の甲羅、頭、首、両の前脚後ろ脚とその付け根あたり、両エンペラと周辺、とざっくり切り分けてありました。手というか足というか爪のある部分は外してありました。爪のついた状態でワイルドに食べようと思っていたのにちと残念。 他に内臓(破ると大変なことになるという膀胱は取り除いてあったようです)と、固まらないよう酒で割った生き血は別々に袋に入っていました。 血は固めて料理に使おうと思っていたので、割らないようにお願いしたら良かったですね。 さて作ったもの。 1、すっぽん塩スープ 2、盛り合わせ 1 ・半熟うに漬け玉子 ・じゅんさい出汁醤油 ・自家製天然ブリからすみと大根 ・和牛たたき生うに乗せ 3、すっぽん出汁の冷たい茶碗蒸しに銀餡と生うに 4、盛り合わせ 2 ・前脚塩焼き ・エンペラ紹興酒漬け ・腸串焼き ・すっぽんレバニラ炒め 5、後ろ脚唐揚げ 6、まる鍋 7、雑炊 8、残り物で酒のつまみ いろいろ作ってみましたが、すっぽんならではの美味しさという意味では、今回のベストはなんと言っても唐揚げ!僅差で次点がレバニラ炒め、その次に雑炊、まる鍋、茶碗蒸し、という感じです。そしてすっぽん出汁の茶碗蒸しにうにを合わせたものは、ただの贅沢寄せ集めではなく、組み合わせる意味のある料理になっていました(狙ったわけではありませんが)。 そしてすっぽん。これまで触ったり料理したことのある肉や内臓とは全く違う触感と食感で、ちょっと大変ではありましたが、とても楽しく、なるほど美味しかったです。 これはまたやりたい! 次は活けのすっぽんかを〆るところからやってみるかな、と思ったりもしていますが、わりと大変なので、いつになるかはわかりません…。 各料理の詳細を続きに。(長文です) ↓続き 買って来たすっぽんの袋を開けてみると、ぼくがこれまで触った事のある肉や内臓類とはまったく違う触感のものが。 一口サイズに切り分けようとすると、皮がぐにょぐにょしていて庖丁の切っ先も入らないし、ぎこぎこやってなんとか切れ目を入れても、関節がわかりにくく切り離すのに一苦労。骨ごとぶった切れるナタとかがあれば楽だと思いますが、できたら骨格の構造を理解しつつペティナイフ1本で切り分けたいサブミッション派なのです。(そんな派はないです) 生きてるのを〆るのにビビって、〆粗バラしはお店にお願いしてもらっていたのだけど、とりあえず今回は正解だったかもしれません。 苦労しながらもなんとか鍋用、唐揚げ用、塩焼き用、和え物用のエンペラと仕分けし、内臓は炒めもの用と串用の腸に分けました。 甲羅を見ると、誇らしげに産地を示す「鼈」のシール。この浜名湖の服部中村養鼈場のすっぽんは品質が高いと評判なんだそうです。 なるほど、ってえーとあれ?たしか臭みの元になる薄皮はぎはやってもらてるはずなのに甲羅にシール?と急遽霜降り(魚の下ごしらえでお湯をくぐらせて表面の生臭みを取る)をすることに。70-80°のお湯を沸かして、霜降り&掃除。ぺろりとはがれる感じではないですが、手でこするとかなり薄皮的なものが取れました。これはやって正解だったかも。内臓も念のため霜降りして水洗い。 続いてスープ取りと鍋用の身を煮ます。 調べたところ、スッポン鍋にする身は寄せ鍋のようにさっと煮るという人から圧力鍋で長時間煮るという人まで様々。 その中で、こちらを参考に、上下の甲羅と食べるところの少ない頭を昆布とショウガと2時間煮て出汁を取り、その出汁で身を20分煮るというやり方にしてみました。20分経ったらそのまま冷ましておきます。 紹興酒漬け用のエンペラはここで取りわけ。スープ、思ったよりあっさりした感じだったため、水分を煮詰めて調整しました。 1キロのすっぽんでスープは仕上がり1.5Lというところでしょうか。 さてここから各料理へ。 1、すっぽん塩スープ 甲羅を2時間、身を20分煮た煮汁に塩と黒胡椒のみで味付け。滋味溢れるとはこのことかと。 2、盛り合わせ 1 ・半熟うに漬け玉子 ラーメンの半熟煮玉子のうに風味版な感じ。 瓶詰めうにをしょうゆで溶き、刻んだ昆布を入れたところに、柔らかく茹でた玉子を浸し、2日ほど冷蔵。 皿に自立させるために、たまたま見かけた芽ネギを敷いてみたら、芽ネギと卵黄合うね!つか芽ネギうまいね!という結論に。 ・じゅんさい出汁醤油 築地で買った国産のじゅんさいを湯通しし冷水にとって水切り、昆布鰹で濃いめに取った出汁でしょうゆを割ったものをかけ、すだちと本山葵を添えた。 これはまあ普通のじゅんさいに普通の食べ方だったので、じゅんさい好きのためにまた何か考えたいところ。 ・自家製天然ブリからすみ大根 少し前から作っていた自家製からすみを使って。 天然ブリの真子(卵巣)は10%の塩水に1日浸し、1日バットで挟んで重しして成型、干し網と冷蔵庫で10日干した。市販の数千円から1-2万円もするものにはもちろんかなわなけど、からすみらしい風味はじゅうぶんにある。原価200円でこれならもう上等なんじゃないかと。 日本酒にしばらく浸して薄皮を剥き(これで食感がずいぶん違う)、フライパンでから煎りして香ばしさを出してから、贅沢に厚めに切って定石通り大根のスライスと合わせた。 ・和牛たたき生うに乗せ オージーもも肉でいいつもりだったのに、当日たまたま牛の塊は和牛A5ランクしかなかったので、えい!とフンパツ。フライパンで4面焼いて周囲5mmくらい色が変わったところで、煮切った酒しょうゆみりん(+おろしニンニク、入れたっけ?)の漬け汁が入った密閉袋に入れて空気を抜いて氷水で急冷、冷めたらそのまま1-2時間ほど漬けた。 薄くスライスして生うに、おろした生わさびを乗せ、漬け汁を少しかける。そりゃこんなもん美味いに決まってる! 3、すっぽん出汁の冷たい茶碗蒸しに銀餡と生うに そもそも最初のリクエストだったすっぽん出汁の茶碗蒸し。温冷どちらでもということだったので、進行の都合で冷たいものに。 全卵1個に最初に煮たすっぽんスープ200cc、塩と少しのしょうゆで味付け。ザル濾しして器に注ぎラップ、蓋をずらした蒸し器で強火2分、弱火10分ほど蒸す。蒸している間に作ったすっぽん出汁と塩と片栗粉で作った銀餡をかけ、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷し、供する直線に生うにと芽ネギを乗せる。 すっぽん出汁の効いた茶碗蒸しだけでも美味かったけど、生うにと一緒に食べるとさらに美味しく感じる。うには多めにあったので、追いうにでうはうは。この組み合わせ、相性いいのかも。 4、盛り合わせ 2 ・前脚塩焼き 一口大に切った前脚に塩をしてグリルで皮がカリッとするまで焼いた。 ぶりんとした食感と噛み締めるごとに沸き出す旨味。なるほどこれがすっぽんの肉の味なのか。 ・エンペラ紹興酒漬け エンペラ(甲羅のふちのペラペラ部分)はゼラチン質ということで、さよなら渋谷ホルモン会のときやった 「豚耳黒酢醤油漬け」的なものを作ってみたものの、当日浸したので味の染み込みが足らず、といって翌日以降はアンモニア臭が出てきてちょっとこの調理法はすっぽんには向いていなかったかも。そういえば酢を入れるの忘れてた。 ・腸串焼き これは後述の参考サイト「幸せを探し出すこぶた」さんを見てやってみたいと思ってたメニュー。 薄い膜でいろいろ一体化している内臓からはさみで腸をはずし、しごいてみるとうっすら緑色の内容物が。出荷前に1月ほど絶食させられているはずなんだけど、大事をとってはさみで切り開き水洗い、霜降り、水洗い。竹串に巻き付けて塩焼きに。やや焼き過ぎて身が締まりジャーキーのような味わいに。突っ張ってしまったので、巻き付けるよりジグザグに刺した方が食感が良かったかも。 ・すっぽんレバニラ炒め 癖の強そうなすっぽんの内臓を食べるならニンニクとニラの臭みで対抗せねば、とレバニラ炒め的なものを試してみた。 レバーと言っても、取り外した腸と膀胱と胆のう以外の、なんだか内臓いろいろその他大勢。どす黒いレバーのような肺(ホルモンでいうとフワ)のような質感。これ、食べて大丈夫なの、か…??と不安になるも、思い切って炒めてみた。味付けはしょうゆメイン。 デイリーポータルZ(後述)を見て血を固めて具として使おうと思ったものの、酒で割ってある血は少々塩を入れたくらいでは固まらず、調理酒代わりに仕上げにじゅわっとまわしかけてみた。多少はコクだしになったかな?仕上げにゴマ油。できたのはどんより黒い謎物体。でもこれがびっくり。不気味な見た目に反して、驚くほどまったく何の臭みも癖もなく、かつレバー的コクはある。ニンニクとニラとも合って、これはうまい!もっとくれ!という感じ。 5、後ろ脚唐揚げ 年々揚げ物を避ける傾向にあり、普段は揚げ物もしないし店でも唐揚げもほとんど食べないけど、すっぽんは唐揚げがうまい、と聞き及んでメインに。 常温に戻した後ろ脚300gあたり、おろしニンニクショウガそれぞれ1かけ、酒しょうゆそれぞれ大さじ1をもんで15分置き、フライパンに2cmほどの油を180度にあたため、直前に片栗粉大さじ2-3を揉み込んで、片面1分ずつ揚げ、網を置いたバットに出して4分放置して余熱で火を入れ、再度180度の油に投入し色づくまで1分ほど。空気穴にプチプチ竹串で刺したししとうも素揚げにして付け合わせに。 噛むほどに旨味が沸いてくるのは塩焼きと同じだけど、カリむちむぎゅっとした食感が加わり、これはうまいぞ。これはうまいぞ。(大切なことなので二度言いました)鶏肉なんかと違って、多少揚げ過ぎようがびくともしなさそうな肉質。これはうまいぞ。(勢い余って三回言いました) 6、まる鍋 すっぽんのことをその姿から「まる」と呼び、すっぽん鍋は「まる鍋」称されます。 今回は先述の甲羅の出汁で20分煮た身をシンプルにしょうゆと少しの塩で味付けし、野菜はささがきのゴボウと焼きネギのみ。そりゃもうもちろん美味い。ゴボウもいい脇役っぷりでした。 ところで、どこかのサイトですっぽんの単位は「まる」だと読んで、通ぶって仲卸で「1まるください」と言いそうになったけど、伝票には普通に「1尾」と書いてありました。中途半端な知識で赤っ恥かくところだったじゃないかー! 7、雑炊 もうかなり満腹だったけど水洗いしたご飯と溶き玉子で雑炊に。 なるほど、よく「すっぽんの醍醐味は雑炊」と言われる意味がわかる。 今回初めてだったのでいろいろ作ってみたけど、小食の人に作るスッポン料理なら、唐揚げと肉入り雑炊だけでいいかも。 あ、でもうに入り茶碗蒸しは美味しい。 8、残り物で酒のつまみ 残ったもので贅沢三昧。 残りの和牛たたき薄切りに残りのうにてんこもり。さらにうにたまごに芽ネギ。 芽ネギはうまい。芽ネギはうまい。 そんなわけで 浜名湖産雄すっぽん1尾1キロ、堪能しました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 参考サイト つかまえて食べる、平坂 寛さん。 カテゴリの「捌いて食べる」を見て参考にさせていただいていたのだけど、改めて見たら「孵化」「飼育」カテゴリも!!すっぽん愛凄いです。
by tsujimeshi
| 2015-06-25 21:37
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